正しい裏書きの仕方(法人・個人)
手形を割引する場合や、支払いに充てて回しに使う場合には、手形に裏書をしなければなりません。 裏書に不備があったら、割引や支払いに回せません。 初めて手形を割引する時、裏書の仕方に不安のあるお客様のために正しい裏書の仕方をご紹介し、よく見受けられる間違った裏書と、その対処方法について、ご案内させて頂きます。
法人の場合
図の見本通り、点線枠内に社判と印鑑のどちらもはみ出さないように押してください。
※法人の裏書きの場合は住所・会社名・代表資格・代表者名を記載し、印鑑を押印します。
法人印は、実印や銀行届印でなくても構いません。
注:裏書人の連続は大事な要件ですし、被裏書人欄は空白のままでも要件は満たしていますので、記載されないで空白のままの方が無難です。
注:株式会社や有限会社等を(株)や(有)等で略して記載しないで下さい。
注:代表者が同じ法人から個人へ、又は代表者が同じ法人から別法人へ裏書が連続する場合は、取締役会承認済の印鑑が一つ必要です。
個人の場合
住所・屋号・氏名を記載し、押印します。
氏名の前に、代表者と肩書きを記載してください。
よくある裏書きの間違い(不備)
手形の裏書きに不備があると、不備がある裏書きを抹消後、再度裏書をしていただくことになり、余計な手間と時間をとらせてしまいます。ここでは、よくある裏書きの不備を列挙して、その対処方法(訂正、抹消)もあわせてご紹介させていただきます。
例1.社判の印字や印鑑がにじんだりして不鮮明
対処1
印鑑のみが不鮮明な時は、印鑑が重ならないように、もう一つ印鑑を押印。
対処2
社判が不鮮明な時は、裏書き全てを抹消して、下段に同じ社判と印鑑を押して下さい。(抹消の仕方は、以下に紹介しています。)
例2.印鑑が紙からはみでている
対処1
このような場合は、印鑑が重ならないように、もう一つ印鑑を押してください。
例3.印鑑が重なっている
対処1
このような場合は、同じ印鑑を、二つの 印に重ならないように、もう一つ、点線 枠内に押してください
例4.印鑑(社判・丸印)が点線から下にはみ出て、披裏書人欄にかかっている
対処1
このような場合は、裏書人欄を全てXで抹消して、次の欄に社判と印鑑を「正しい裏書きの仕方」の見本通りに押して下さい。Xの抹消の仕方は「裏書きの抹消の仕方(消し方)」をご覧下さい。
正しい裏書きの抹消の仕方(消し方)
社判の住所、社名、代表者名の文字の訂正の時は、部分訂正も出来ますがそれよりも裏書き全部を抹消してXの中心に印を押して消して下さい。その後、下段に同じ社判と印鑑を押して下さい。
「取締役会承認済」の印が必要な場合
代表者が同じ法人から個人へ、又は代表者が同じ法人から別法人へ裏書が連続する場合は、取締役会承認済の印鑑が一つ必要です。